COLUMNコラム
似合う服を着てもらう
2024.12.28
これまでの欄に広告をテーマに書いてきましたが、最後として今回は「広告のクリエーティブ」について触れます。クリエーティブとは、広告のために制作されたデザインやコピー、映像などのことです。
私たち広告代理店は制作をほとんど行いません。グラフィックデザイナーやカメラマン、コピーライターなどクリエイターが形にします。私たちは、広告主から”宿題”と予算を頂くと、クリエイターで構成するチームを組んで作業を進める、プロデューサーの役割を果たします。
「似合わない服は着させない」。くまモンをデザインした、クリエーティブディレクター、水野さんの言葉です。「似合う服を着てもらう」ためには、私たちが広告主のことを深く理解して、クリエーターに伝え、制作してもらうことが求められます。
企業イメージや認知度を上げるためのブランディング広告であれば、経営理念や事業内容はもちろん、社風や目指しているビジョン、商品広告であればコンセプトや開発者の思い、誰に届けたいのか…。これらを理解した上で創り上げたクリエーティブには、おのずからパワーが出ます。そうしたものを創るために私たちは、広告主とクリエーターのつなぎ役になります。これこそ広告代理店の仕事の醍醐味です。
そしてクリエーターの能力が十分に発揮された、新しい視点を持った広告を提供していくことが、広告主の満足度を最大化させます。そのためにも弊社は日々、社員全員で自己研鑽に励んでいます。
熊日夕刊コラム「一筆」より転載
(2021.8.7掲載)